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〈note #4〉Lyric &,

 

「ハイキング」

作詞曲:中村大史

 

今日は晴れたね どこへ行こうか

もういいかい? まだだよ

お気に入りの靴はどこ?

見晴らしのいいところで コーヒー淹れよう

少し古い豆でもいいよ 風の香りがするよ

 

合言葉ヤッホー!の挨拶で 両手をふって歩いていこう

お弁当まだ?の君連れて とびっきりの景色に会いにいこう

 

また背が伸びたね 新しい季節

もういいかい? もういいよ

お気に入りの歌はここ!

空がきれいだね 明日も晴れるね

深呼吸して 耳を澄ませば

風の声がきこえる

 

ララルラ 歌を歌おう

ララルラ 雲の上

ララルラ 君と歌おう

ララルラ

 

飛んでいきたいよ 湯気に乗って 気分はふわり 雲の上

ひとりじゃないよ 丘の向こう 足音そろえて ハイキング

合言葉ヤッホー! ぎゅっと手をつないで歩いていこう

昨日までと今日の君連れて とびっきりの景色に会いにいこう

はじめての景色に会いにいこう

君の明日に会いにいこう

 

_____

 

歌詞の一部は、この歌を作るきっかけになったチームヤムヤムさんの言葉をお借りしています。

また、カセットテープ、7インチレコードともに 歌詞やクレジットの記載はありません。

 

 

今回のリリースは、形式としてのCDを否定するものではありません。

録音物の聴き方と聴かれ方、届け方について思いを巡らせ、カセットテープとレコード、いわゆるアナログと呼ばれる2つの形式を選択しました。

形にのこされたものが、手から手へと渡ること。音楽を再生するときに、そこにモノがあると感じられること。

たとえ画面越しでも香りが立ち風が吹くことがあると信じているけれど、そこには感触の記憶が追い風でも向かい風でもなくただただ漂っている。きっとその香りは、風はいつかそこにあったものだ。そしてそこに自分もいたのかもしれない。

リアルであることが少しだけむずかしい季節に、そんなある種の憧れを頼りにしたかったのです。

 

 

〈ハイキング / Midori〉information

〈note #1〉About songs – SIDE A

〈note #2〉About songs – SIDE B

〈note #3〉About guests

〈note #3〉About guests

「ハイキング」に参加してくれたゲストを紹介します。

 

初夏から夏にかけて、数少ない演奏の機会にこの歌を一緒に演奏してくれた方に参加していただきました。

 

 

コントラバス&コーラスはsayaさん。

ここ数年はtricolor BIGBANDのメンバーとして一緒に演奏することが多かった彼女と、6月27日 山梨県身延町のTOWA 4周年ライブで演奏しました。

 

彼女とTOWAとのご縁は、一昨年に遡ります。

2018年末、写真作家「イトフォトグラフィ」のフォトスライドショー用楽曲「イト」を、TOWAの母体でもあるつづり舎さん監修の元、僕が制作し、sayaさんと演奏収録しました。「イト」は現在もスライドショーをご利用の方にのみ公開されています。

 

この日は「ハイキング」と「Midori」、そして「イト」も初めての演奏でした。

6月にしては気温がとても高く、陽射しも強かったこの日。

ライブの終盤「Midori」を演奏する直前に、音響機材が高熱によりダウン。

マイクを外し、楽器と身体そのものの音を、この曲が演奏されるべき身延の山あいの中、柔らかい風の音や山の向こうからきこえてくる鳥の声とともに奏でた時、音量は小さいはずなのに遠くまで音が届くような、もしくは山々と一体化して自分たちが放った音がただそこにあるような、見栄や意図のない、素直で清々しい気持ちになりました。

 

 

ヴォーカルの中川理沙さんと、ギターのpaniyoloくんとは、7月22日 下北沢440でのライブイベント「夏の夜のアルアイレ」でご一緒しました。

 

ザ・なつやすみバンドのヴォーカルでもある理沙さんとは、tricolor「うたう日々」をはじめ、様々なライブでご一緒しています。

僕が歌を作る時、どこかで彼女の澄んだ歌声とその余韻をイメージしながら作っている瞬間があるかもしれません。

 

paniyoloくんとはこれまで彼のアルバム「たまのこと」の制作や数々のライブ、旅も一緒にしてきました。ライブイベントのタイトル「夏の夜のアルアイレ」は、2016年、彼が企画してくれて3人で演奏したイベント「町工場のアルアイレ」に由来しています(この日も、今回も、MC sirafuさんがふら〜と飛び入りしてくれたのでした。ありがとう)。

 

2人には、それぞれの自宅で録音していただきました。

ひとつ、またひとつと音が重なっていく作業は、プレゼントの箱を開ける時のような、宝物の時間です。

理沙さんはヴォーカルだけでなく、豊かなコーラスワークのアイディアも。

そしてpaniyoloくんの演奏テイクの最後の余韻の部分には、鳥の鳴き声が入っていました。

僕の部屋のすぐ近くには大きな木があって、鳥の声がマイクに入るときがあります。この春はこの鳥の声(そして中央線の電車の音も)と過ごしていたようなものでした。

paniyoloくんのテイクに紛れ込んだ(そしておそらく彼が意図的にのこした)鳥の鳴き声はいつも聞こえるものととても似ていて、僕はなんだか偶然に祝福されているような気持ちになった。

 

 

 

僕のソロワークは基本的に自分ひとりで演奏することが多いので、こうして誰かに参加してもらうことのよろこびには目を見張るものがありました。

改めて、ありがとう。

 

 

〈ハイキング / Midori〉information

〈note #1〉About songs – SIDE A

〈note #2〉About songs – SIDE B